アポ取りは営業活動に繋がる第一歩です。
効率的な方法がわからず、難しいと悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
断られ続けると、気持ちが折れてしまいますよね。
ここでは、苦手に思っている人のために基本的な流れとコツを紹介します。
テレアポとは
テレアポとは、テレフォンアポインターの略で、電話を使って個人や企業を対象に、面談を取り付ける仕事のことです。
電話営業の仕事と言って良いでしょう。
飛び込みで営業訪問しても、対応してもらえる可能性は高くないので、まず電話で行います。
メールで行う場合もありますが、顧客の反応がわかりやすいので、特に面識のない相手の場合は電話でのアポ取りがおすすめです
テレアポの基本の流れ
テレアポには基本の流れがあります。
基本をしっかり押さえ、スムーズに商談や面談に取り付けるようにしましょう。
挨拶
第一印象が決まる挨拶は、スマートで堅苦しくないほうがよいです。
堅苦しくない挨拶は、相手側に負担をかけずによい印象をあたえます。
しかしビジネスの場合、電話だからといって「もしもし」から始まるのは好ましくありません。
基本的な「おはようございます」「こんにちは」のほか、特に法人営業の場合は「お忙しいところ恐れ入ります」が受け入れられている挨拶なので、迷ったらこちらをおすすめします。
新規顧客の場合は「突然のお電話失礼いたします」、面識のある場合は「お世話になっております」と一言添えるのもよいでしょう。
自己紹介
自己紹介では、ハキハキと丁寧に会社名と名前を伝えます。
名乗るだけでなく会社名を伝える際「○○のサービスを提供している○○会社の〜」と付け加えると、相手がイメージしやすく興味を持ち、次の展開に繋がりやすくなるでしょう。
ハキハキと丁寧に伝えることも好印象に受けられ、アポ取りに繋がりやすくなります。
対象企業と商材の関連性を示す
相手の企業様に案内したい商材の関連性を示して、興味を持たせましょう。
なぜ、その企業に電話をしたのかがわかれば、相手は話を受け入れやすくなります。
例えば、営業業務に問題を抱えている場合は、SFAで課題が改善できると伝えることができるでしょう。
関連性を示すことで、興味を持ちアポ取りに繋がりやすくなります。
導入事例・企業を紹介する
導入事例や関連企業の紹介も、トークスクリプトへ入れておくと、スムーズに進めることができるでしょう。
会社の品に箔がつきますし、導入後のイメージが沸きやすい利点があります。
いきなり電話がかかってきて、押し売りされるのではないかと警戒されている場合もあるので、メリットや商品の概要のみを伝え、電話では伝えにくい料金や機能などの詳細は、顧客を訪問した時に営業担当者から伝えればよいでしょう。
質問
質問は、相手が自分で答えやすく「はい」、「いいえ」では終わらない質問をしていくことが大切です。
顧客が自ら話をしてくれると、話がスムーズに進むからです。
そのため、圧迫感をあたえてしまうような質問は向いていないと言えます。
日時決定時は、相手側の負担を軽減するので選択枠を用意した質問がよいでしょう。
日時を提示する
無事に話を聞いてもらえたら、日時をいくつか候補をあげてこちらから提示しましょう。
選択枠を用意すると、相手側の負担が軽減するからです。
「ご都合のよい日はありますか?」と、相手優先で聞くのがよさそうですが、顧客は考えることを面倒に感じてしまいます。
確実に日程を抑えるには、顧客を優先しつつ貴重なアポ獲得のチャンスをつかみましょう。
今日から取り組める20のコツ
基本的な流れを踏まえたら、アポ獲得を成功させるために具体的な取り組みをみていきましょう。
断られて当たり前と割り切る
突然知らない人から電話がかかってきたら、相手は警戒して当たり前です。
全ての顧客からアポ獲得し、電話営業ですべてを話してしまおうと思ってしまうと、苦手意識が大きくなっていきます。
話したからといって、買いますとはなりません。
高望みせずにまずは少しでも興味を持ってもらい、実際に面談に応じてもらえたときには詳しく説明できるように繋げましょう。
落ち着いたトーンで話す
ハキハキと元気な声で話す方がよさそうですが、意識するあまり不自然になりやすいです。
いかにも営業電話らしく感じてしまい、印象はよくありません。
明るく話すのも大切ですが、始めはゆっくり落ち着いたトーンで話す方がよいでしょう。
断られる要因を作らない
「お忙しいところ失礼します」と、簡潔に切り出しましょう。
丁寧な言葉遣いで相手を優先するあまり、「お忙しいでしょうか?」や「お時間よろしいでしょうか?」のように、顔色をうかがってしまう場合があります。
これでは、相手に断る理由を提供しているようなものです。
簡潔に切り出せば、本当に忙しい場合は、相手から断ってくるでしょう。
冒頭の説明を長くし過ぎない
冒頭の話は、長くならないことです。
電話を切られたくない気持ちが焦りになり、全てを話してしまおうと長くなり相手に圧迫感を与えてしまいます。
商品の説明が長くなったり細かくなってしまっては、必死に売り込みたい感じが伝わってしまい、不信感を持たれてしまうでしょう。
最初の電話では信頼感を持ってもらえるように、伝える情報は簡潔に必要最低限にしましょう。
セールス感が出ない言葉を選ぶ
営業電話だとわかるような単語は使わず、「ご提案」や「ご確認」といった言葉に置き換えるとよいでしょう。
突然の電話に警戒しているにもかかわらず、「販売」など単語を耳にしただけで、相手はさらに不信感を抱いてしまうからです。
提案や確認なら少し聞いてもいいかなと感じる顧客も多いので、担当者に電話を繋いでもらえたり、アポ獲得できる可能性が高くなります。
電話をかけるタイミングを変えてみる
電話を担当者に繋いでもらえない場合は、電話をかける時間をかえてみましょう。
自社の商品に興味を持ってもらえそうな企業でも、時間が悪ければ受付で断られ担当者に繋いでもらえないことも多いでしょう。
営業担当者に繋いでもらいたいのであれば、始業1時間程度ならまだ会社にいる可能性がありますし、企業では午前中に会議がある場合が多いので、午後から電話をしたりすれば繋いでもらえる可能性が出てきます。
ターゲット(個人か法人か)によっても時間帯が異なるので、行動パターンを見極めるのも大切になってくるでしょう。
メリットを簡潔に打ち出す
まず相手側にメリットのある情報を伝えます。
「無料相談ができる」「会社での悩みが解決できる」といった、シンプルにメリットを伝える他に、以下のようなメリットトークをするとわかりやすいです。
費用対効果:「電気代50%削減できます」「前年度より業績10%アップ」など
権威:「○○テレビで紹介されました」「当社では○○、□□製の商品を扱っております」など
事例:「○○会社が導入して、約10%経費削減に繋がりました」など
テレアポの目的は、面会や訪問の予約を取り付けるためなので、メリットをわかりやすく簡潔に伝えることが大切です。
訪問の約束をする際は選択肢を絞る
訪問の日時を決める際、こちらから選択肢を設けましょう。
「月曜日と木曜日はどちらがご都合よろしいですか?」のように選択肢を設けると、どちらかを選んでもらえる可能性が高まります。
この言い方なら一方的に売り込まれているように感じにくいのです。
「いつも近くを回っておりますので、お伺いできますがご都合よろしいですか?」と伝えるのも、近くに来ているのなら聞いてみようかなという気になりやすいでしょう。
相手を尊重しつつ、こちらが主導権を握ることが大切です。
好印象を与える話し方と言葉遣い
お互い顔が見えない電話での営業では、印象を左右するのでいつも以上に話し方に気を使わなければなりません。
好印象を与える話し方は以下となります。
ゆっくり話す
明るい声でハキハキと話す
落ち着いて話す
正しい敬語を使う
一方的に話さない
正しい日本語を話すのはもちろんですが、アポ獲得が気になり焦って早口にならないように、落ち着いたトーンで話すように注意しましょう。
良質な営業リストを作成する
あらかじめ見込み客をピックアップして、各顧客の情報をできるかぎり収集し営業リストを作成します。
行き当たりばったりに電話をするのは好ましくありません。
顧客の情報を収集しておくことで、話がずれることなく相手にとって有益な情報を提案できます。
顧客のホームページを確認したり、一度電話をしたことのある同僚に聞いたり、社外社内の両方から情報を集めるとよいでしょう。
トークスクリプトを作成する
トークスクリプトを作成すれば、どのような質問にも対応しやすくなります。
営業のトークスクリプトとは、顧客に対してどの順序でどのような内容で進めていく
あらかじめ決めておく台本のようなものです。
営業電話の時や新人が用いることで、アポイントが取りやすくスムーズに話を進めていけます。
アポ取りはアポ取りは予想外の事も起こりますが、さまざまなシーンを想定して作成しておけばあらゆる場面に対応できるでしょう。
事前調査をする
事前準備で大切なのは、電話先の企業を調査することです。
最低でも以下の三つは事前に調べておく必要があります。
会社名
組織図
事業内容
電話をかける企業は決まっていると思うので、情報が不足しないようにしっかりと事前に調査しておきましょう。
話していれば、事前に調べているなと相手側に熱意が伝わり、よい提案をしてもらえるのではないかと期待してもらえる可能性もあります。
挨拶や名乗りをしっかりする
挨拶や名前は、ハキハキと落ち着いた口調で言いましょう。
電話では顔が見えず表情がわからない分、挨拶で第一印象が決まってしまいます。
最初の段階で悪い印象を持たれてしまっては、よい提案や商品の話も聞いてもらえなくなってしまうからです。
相手が目の前にいる気持ちで、しっかりと挨拶と名前を伝えるとよい印象を持ってもらえるでしょう。
沈黙を怖がらない
会話のテンポは人によってさまざまなので、沈黙を怖がる必要はありません。
沈黙を怖がりすぎて早口になり、情報が多いと圧迫感を感じてしまいます。
話すことが好きな人もいれば苦手な人もいるので、こちらからの問いかけに沈黙したとしても、セールストークをしてはいけません。
相手を第一に考え、テンポを合わせて対応すれば沈黙も怖くないでしょう。
導入事例を紹介する
他社に紹介した導入事例があれば、紹介しましょう。
相手企業側は、突然の電話で商品やサービスを紹介されている状態なので、他所の導入実績を説明すれば、安心感に繋がります。
「あの企業も導入されているのか」と知れば、サービスや商品に対する信頼性は増しますし、詳しく知りたくなるはずです。
また他社の導入事例を知れば、イメージが具体的にできるのでよくわからなかった商品やサービスに対する不安感が少なくなります。
PDCAサイクルを回す
アポ取りを成功させるには、PCDAサイクルを回すことが大切です。
アポ取りのPCDAサイクルは以下の通りです。
Plan(計画):アポ取り電話の目標設定
Do(実行):アポ取り電話の実行
Check(評価):アポ取り電話の行動に対しての評価
Action(改善):アポ取り電話の行動に対しての結果からの改善
仕組みはシンプルですが、正しく回っていくことで改善点や目標をあきらかにできるので、アポ取りの成功率を高めていくことができます。
顧客第一を忘れない
顔が見えない電話の営業では、顧客を優先することが大切です。
声だけでは情報が限定されがちで、不安になるあまり必要以上に商品やサービスの説明をしてしまっては、印象が悪くなってしまいます。
顧客のメリットになる情報を強調して、配慮した会話の進め方が重要になってきます。
質問と確認を使いわける
相手に質問する際には、オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンがあります。
オープンクエスチョン:「はい」か「いいえ」ではなく具体的に答える質問
(例)あなたはどんな食べ物が好きですか?
クローズドクエスチョン:「はい」か「いいえ」で答える質問
(例)あなたはラーメンは好きですか?
オープンクエスチョンで相手側の話を聞きだし、クローズドクエスチョンは二択なので、結論に向けて確認に使うとよいです。
しかし、多用しすぎてしまうと誘導尋問のように聞こえて、印象がよくありません。
主観的な表現は使わない
主観的な表現や感想は使わないようにしましょう。
相手側は、実際に導入している企業の実績や感想が聞きたいからです。
「ご好評いただいておりまして」や「ぜひこの素晴らしいサービスを」というフレーズを使ってしまいがちですが、こちら側の主観的な感想でしかありません。
メリットを簡潔に伝えると印象もよく、アポ獲得に繋がりやすくなります。
まとめ
新規顧客獲得に繋がるテレアポの基本とコツについて説明しました。
テレアポは苦手な人も多く、一見積極的に話す人が向いているように思えますが基本とコツを掴めばどんな人でもできる仕事です。
顧客優先に考え、話し方を意識していけば印象もよくアポイント獲得に繋がります。
社内でコツを共有し、テレアポ成功率を上げていきましょう。